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まずは基本!手紙の書き方とマナーLetter-writing basics & manners

一般的な挨拶の基本

手紙を書く際に、前文には頭語と時候の挨拶を書きます。この言葉の後に続けて、安否を尋ねる挨拶や自分の現状を伝える挨拶、感謝やお詫びの挨拶など、一般的な挨拶が入っているのを見たけたことはありませんか。
一言に挨拶と言っても、様々な言葉があるものです。代筆を代行する際には、どの言葉が一番しっくりくるか紹介します。

安否を尋ねる挨拶

「貴社におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」
「ご家族の皆様におかれましては、ご健勝のことと存じます」

改まった手紙の場合は、冒頭で必ずこのような挨拶を見かけます。
これは、相手に安否を尋ねているのです。

会社や団体宛てには、「貴社」以外にもこのような表現があります。
 相手の事・・・貴社、御社、貴店、貴行、貴会、貴所、貴殿、皆様、各位
会社や団体宛てではなく、個人宛ての改まった手紙では、このような表現があります。
 個人宛て・・・〇〇様、あなた様、ご家族様、ご家族の皆様、皆様、ご一同様、先生

ますます」は、「いよいよ」「一段と」「なお一層」などの言葉に置き換えることが出来ます。

「ご清祥のこととお慶び申し上げます」の「ご清祥」とは何なのか、気になった方もいるのではないでしょうか。
ご清祥とは、相手が幸福に暮らしていることを祝い喜ぶ気持ちを表す言葉になり、主に手紙で使います。「ご清祥」の他にも、色々な言葉を使うことが可能です。

  • ・ご清栄:相手の健康や繁栄を祝う言葉
  • ・ご健勝:健康的であること
  • ・ご隆盛:非常に栄えていること
  • ・ご隆昌:非常に栄えていること
  • ・ご繁栄:勢いよく栄えること
  • ・ご繁盛:にぎわい栄えること
  • ・ご繁昌:にぎわい栄えること
  • ・ご発展:勢いが盛んで栄えること
  • ・ご活躍

また、親しい人への手紙には、もっと柔らかな文章を使います。

  • ・お元気でお過ごしですか。
  • ・お元気でいらっしゃいますか。
  • ・お元気でお過ごしこのことと存じます。
  • ・お健やかにお過ごしでしょうか。
  • ・お健やかにお過ごしのことと存じます。
  • ・お変わりございませんか。
  • ・お変わりなくお過ごしでしょうか。
  • ・いかがお過ごしでしょうか。

これらの文章を繋ぎ合わせて、手紙を書く際に時候の挨拶と一緒に使います。

例)初春の侯、貴店におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
例)仲秋のみぎり、〇〇様はお元気でお過ごしでしょうか。

自分の安否を伝える挨拶

相手の安否を尋ねたら、
次は自分の安否を伝えましょう。

私も」は、「私どもも」「私方も」「当方も」「家族一同」「社員一同」などに言いかえられます。

おかげ様で」は、「おかげ様をもちまして」や「相変わらず」などの言葉に置き換えられます。

元気に過ごしております」の「元気」の部分は、「健康に」「穏やかに」「平穏に」「息災に」「何事もなく」「変わりなく」「つつがなく」など、様々なバリエーションのある言葉を使うことが出来ます。
「おかげ様で」を前に持ってきても問題ありません。

例)おかげ様で、私どもは穏やかに過ごしております。
例)家族一同、おかげ様をもちまして何事もなく過ごしております。

感謝の挨拶

相手の安否を尋ね、自分の安否を伝えたら、
次は感謝の気持ちを伝えます。

日頃から」は、「平素は」「いつも」「常々」「この度は」「先般は」など、その時にあった言葉を使いましょう。

格別のご高配」の「格別」も、様々な言葉を使うことが出来ます。
「格別の」の他に、「格段の」「並々ならぬ」「ひとかたならぬ」「大変」「何かと」

ご高配を賜り」も、もちろん言い換えが出来ます。ちなみにご高配とは、相手の配慮や気遣いなどを敬う言葉です。分かりやすく言えば、「いつも配慮や気遣いをして頂きありがとうございます」と言う意味になります。
「ご高配を賜り」は、このような変更が聞きます。

  • ・ご厚誼を賜り:相手の情が厚く、深い親しみの気持ち
  • ・ご厚情を賜り:相手の思いやりの心、親切
  • ・ご芳志を賜り:相手の親切な心遣い
  • ・ご愛顧を賜り:相手が目にかけること、ひいきにすること
  • ・お引き立てを賜り:相手が目をかけること、ひいきにすること
  • ・ご配慮を賜り:相手からの心配り
  • ・ご指導を賜り
  • ・お心遣いを賜り
  • ・お世話になり
  • ・お心にかけて頂き
  • (例えば、ご配慮を頂き、ご配慮にあずかり、ご配慮下さりなどの言い回しも出来ます)

厚く御礼申し上げます」も、他の言葉も使えます。

  • ・心より御礼申し上げます
  • ・深く感謝致します
  • ・深謝申し上げます
  • ・誠にありがとうございます

例)平素はひとかたならぬご愛顧を頂きまして誠にありがとうございます。
例)この度は何かとご指導を頂き深く感謝致します。

ご無沙汰を詫びる挨拶

挨拶文では、相手の安否、自分の安否を告げた後に、
ご無沙汰のご挨拶を入れることもあります。

心ならずも」は、「日頃から」「平素は」「久しく」「長らく」などに置き換えて使えます。

ご無沙汰しておりまして」は、「ご無沙汰致しまして」「ご無沙汰を重ねまして」「ご無沙汰ばかりで」「ご連絡が滞り」「ご連絡を怠り」などに置き換えて使えます。

誠に申し訳ございません」は、「大変申し訳ございません」「深くお詫び申し上げます」「心よりお詫び申し上げます」「何卒ご容赦下さい」「恐縮でございます」「恐縮致しております」

例)日頃からご無沙汰ばかりで大変申し訳ございません。
例)長らくご連絡を怠り深くお詫び申し上げます。

前文に使う挨拶文は、このような言葉を組み合わせて出来上がります。
例)残暑の侯、貴社におかれましてはますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。日頃から格別のご高配を賜りまして誠にありがとうございます。
例)新緑の侯、〇〇様におかれましてはお元気でお過ごしでしょうか。私は相変わらず元気に過ごしております。いつもお心遣いを頂き感謝しております。心ならずもご無沙汰を重ねておりますがご容赦下さい。

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