まずは基本!手紙の書き方とマナーLetter-writing basics & manners
手紙の基本構成
手紙を書く際に、基本的な構成が決まっています。この構成を守って書くと、美しい手紙が出来上がります。特に、目上の方に出す手紙や、改まったお礼状や挨拶状を書く際には大切なマナーにもあたりますので、この機会に手紙の正しい構成を覚えてしまいましょう。
手紙の方向
●縦書き:目上の方に手紙を書く場合や、改まった手紙を書く場合は、白無地の縦書き便箋を使用します。
●横書き:親しい人に手紙を書く場合は、横書きの便箋を使用してもかまいません。
手紙の基本構成
手紙は、前文と主文、末文、後付けから成り立ちます。また、場合によっては後付けの後ろに副文(追伸)を使用します。この構成は、縦書きでも横書きでも同じです。
例文で見てみましょう。
前文は、頭語→時候の挨拶→安否を尋ねる挨拶の順で書きます。
- 〇頭語 例)「拝啓」「前略」
- 手紙を書く際、書き出しにくる挨拶が頭語です。頭語は、文末に使う結語とセットで使い、頭語の語句によって結語が決まります。
- また、親しい方に対しては、頭語を省略してもかまいません。
- 〇時候の挨拶 例)「晩夏の候」「蝉しぐれが夏の終わりを告げております」
- 頭語から1文字空けて、季節や天候に応じた季節感のある挨拶文を書きます。
- 〇安否を尋ねる挨拶 例)「皆様いかがお過ごしでしょうか」
- 相手の体調を気遣うだけではなく、自分たちの現状や安否(おかげさまで私達家族は変わりなく過ごしております 等)を書き添える場合、お世話になった方へ感謝の言葉やご無沙汰へのお詫び文なども付け加えることもあります。
主文
- 〇起語 例)「先日は」「さて」
- 文章を起こす言葉を使い、本文に繋げます。
- 〇本文
- 手紙で伝えたい内容・用件を書きます。
- 特に目上の方への手紙では、敬語の使い方や誤字脱字に注意をしながら、簡潔な文章を書きましょう。
- 親しい方に書く文章では、硬い表現にならないよう、親しみやすい言葉を使うようにします。
末文
- 〇結びの挨拶 例)「残暑厳しき折、ご自愛をお祈り申し上げます」
- 用件のまとめや、相手の健康や、今後の繁栄を祈る言葉を書きます。
- 〇結語 例)敬具、草々
- 頭語にあわせた結語を書きます。前文で頭語を省略する場合は、結語も不要です。
後付け
- 〇日付
- 年号は省略しても月日のみでも構いません。事務的な用件の場合は、年号を入れるのが一般的です。
- 〇署名
- フルネームで書くのが一般的ですが、親しい方に出すのなら下の名前だけでも構いません。
- 〇宛名
- フルネームで書きます。必ず敬称を付け、本文よりも少し大きめの字で書きます。
副文
- 〇追加分 例)「追伸」
- 本文で書き忘れた用件を、副文で付けたし出来ます。
- ただし、目上の方に宛てた手紙では失礼になるので使用しないのがマナーです。親しい方のみに使うことが出来ます。
- いくら親しくても、弔辞や結婚、お見舞いなど重なるイメージがタブーとなることへのお手紙には使用出来ません。