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スピーチを依頼された時に知っておきたいことThings to know about speeches

弔辞を依頼されたら?

故人に贈る、お別れの弔辞。故人と最も親しい関係の方に、遺族からお願いされます。葬儀や告別式で弔辞を依頼されたら、快く引き受けることが礼儀です。
しかし、いざ頼まれ際に何をどう話せば良いのか分からず、悩んでしまう方も多いでしょう。
ここでは、弔辞について紹介します。

弔辞の目的

弔辞は、故人の死を心から悼み、人柄や功績をたたえ、遺族の悲しみを慰めるためのものです。
美辞麗句を並べ立てても、遺族や参列者の心には届きません。だからと言って、個人の欠点や失敗談を話すのも、遺族の気持ちを害してしまいます。
故人とのエピソードは思い出話でかまいません。故人の優しい人柄など、故人らしい良い所が感じ取れるお話を皆様に伝えて下さい。改まった堅い文章にする必要は全くありません。自分らしい素直な言葉でお別れの言葉を伝えましょう。
長々と話す必要はなく、3分程度で簡潔に話します。

弔辞の書き方

社葬などの形式にこだわる葬儀では、正式な作法が必要になります。
大判の奉書紙か巻紙を用意し、薄墨を使い毛筆で書くのが正式な方法です。巻紙の端10cm程度を余白とし、1文字分行間をあけると読みやすくなります。
書き終えたら改行。本文から少し下げた位置に年月日を記入し、さらに改行。年月日よりも低い位置に署名を入れます。署名から8cm程度あけて紙を切り落とし、書き出しに向けて折りたたみます。
表包みも奉書紙を使って下さい。「弔辞」と薄墨で表書きをします。
個人葬では、便箋にペンで書いたり、パソコンで書いたものを印刷してもかまいません。白い封筒に入れて下さい。

弔辞の構成

弔辞の構成に細かい決まりはありません。
〇〇さん・・・と、故人への語りがけから始める方もいれば、「ただいまご紹介に預かりました〇〇です」と返答する出だしから始める方もいます。
弔辞の一般的な構成をご紹介します。

1.はじめの挨拶と驚きや悲しみの言葉
訃報を聞いた時の素直な自分の気持ちを述べます。
例)突然の訃報に、信じられない気持ちでいっぱいです。

2.故人とのエピソード
故人の人柄の分かる思い出話を語ります。故人の功績などを話す場合は、年月日に間違いがないようしっかりと確認しておきましょう。
例)〇〇くんとは小学校からの友人で、いつも何かと悩みがちな私は、彼に相談ばかりしていました・・・

3.遺族の方へのお悔み
残された遺族への思いやりを述べます。
例)ご遺族の皆様はさぞお嘆きのことでしょう。心からお悔やみ申し上げます。

4.結びの言葉
追悼の言葉で結びます。
例)安らかにお眠り下さい。さようなら、ありがとう。

上手な文章でなくてかまいません。伝えたいエピソードを1つ準備して、素直な心情を話しましょう。

言葉に注意

弔辞、弔電、お悔みに、使用してはいけない言葉があります。
また、下記の言葉以外にも、遺族や参列者が不快に思うような言葉や言葉遣いは避けて下さい。あなたを信頼してお願いした弔辞です。真心を込めて伝えましょう。

・重ね言葉や繰り返しを意味する言葉
たびたび、重々、重ね重ね、しばしば、再三、返す返す、引き続き、再び、さらに、追伸

・不吉な事や悪い事を連想させる言葉
苦しむ、倒れる、朽ちる、浮かばれない

・直接的な表現
死、死亡(急逝、逝去、永眠などの言葉に言い換えます)
死亡の知らせ(訃報、悲報などの言葉に言い換えます)

・宗教宗派による言葉の違い
冥福・・・仏教と神道で使います(浄土真宗、日蓮宗の一部では使用しません)
成仏、供養・・・仏教のみ
帰幽、泉下・・・神道のみ
昇天、召天、帰天、神に召される・・・キリスト教のみ

弔辞のリハーサル

弔辞を依頼されたら、少し早目に会場に行き、リハーサルを行ないましょう。落ち着いて本番に臨めます。
会場のレイアウトや葬儀社によって、弔辞の細かい手順が変わるため、事前の打ち合わせは必須です。直前に行き、説明をろくに聞けずに本番を迎えると、焦ってミスを引き起こしてしまうことにもなりかねません。

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